マインドフルネス(≒瞑想)はもはや科学。『世界のエリートがやっている最高の休息法』で学んだこと

マインドフルネス

「宗教で言ってることを証明できると、それは科学になる」的な話を以前聞いてなるほどー!と思った記憶がありますが、この本は脳科学と瞑想の関係を学べたのでメモ。瞑想などから宗教性を抜いて広めたいと思って名付けたのがマインドフルネスという話もありますしね。

マインドフルネスと脳科学

マインドフルネスについて最近改めてよく調べたり学んだり実践したりしていますが、この本を読んで学びになったのでメモしておきます。

海外で精神科医をやっている久賀谷亮さんが書かれた本です。ストーリー形式で、脳科学と瞑想の関係やその実践方法が書かれてあり、話が入ってきやすい構成でした。

特にマインドフルネス(≒瞑想)と脳科学の関係について、記憶の定着のために整理しておこうと思います。

以前、本場チベットで10年くらい修行していた日本人に仏教を教えてもらっていたときに、「宗教で言ってることを証明できると、それは科学になる」的な話を聞いたことがあります(セリフはうろ覚えですが主旨はこんな感じ)。

瞑想などの宗教的な雰囲気を持つものも、脳科学の研究などが進みマインドフルネスといったように科学に変化してきている時代ですし、今後も明らかになっていくことが増えそうで楽しみです。

宗教っぽい感じだけでこの辺の領域を敬遠している人は結構損していると思うんですよねー。

学んだこと・気づいたこと

この本から学んだことをメモしておきます。ここでは書きませんが、本ではすべて引用した論文も示されていました。

DMNは脳の消費エネルギーの60〜80%を占める

そうなんだ!とびっくりしました。

DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)とは、内側前頭前野・後帯状皮質・楔前部・下頭頂小葉からなる脳内ネットワークで、何も意識的な活動をしていないときに働く脳のベースライン活動と言われています。自動車のアイドリングのようなイメージです。

人間の脳は、身体全体の20%のエネルギーを消費する大食漢ですが、その中でもDMNが60〜80%をつかっているという研究結果があるそうです。

つまり、ぼーっとしていても脳はDMNによってエネルギーを消費していくということですね。

したがって、DMNの働きを抑えることができると証明されているマインドフルネス(≒瞑想)をうまく活用し、脳を休息させることで、集中力やパフォーマンスをあげましょうという話でした。

一方で、クリエイティブにはDMNが大事だと言われているようです。
クリエイティブさ(創造性)を高める脳のネットワークとは?右脳・左脳は関係ない!?

うつ病などの治療に使われる治療法もDMNに作用する

TMS治療という磁気を使って脳に直接刺激を与え、うつ病を治療する副作用の少ない画期的な方法があります。

ネガティブな思考を繰り返すこと(うつ病のよくある症状)が、TMS治療によって減ることが分かっているのですが、その思考の繰り返しはDMNと関連があるそうです。

つまり、そのDMNの活動をTMS治療で抑えることができるので、うつ病の改善が可能ということですね。

マインドフルネスでうつ病が改善するという話を聞いたことがありますが、DMNがひとつのキーなんだなと思いました。

マインドフルネスは8つの脳領域を強化する

マインドフルネス(≒瞑想)を続けると脳の8つの領域の構造が変化するそうです。

脳は可塑性があることが分かっているのでどんどん変化していくものなのですが、それがマインドフルネスで良い方向に強化できるということです。

8つの領域とは、

  1. 前頭極 → メタ認知を司る
  2. 感覚野 → 身体感覚への気づきを司る
  3. 島 → 同上
  4. 海馬 → 記憶を司る
  5. 前帯状皮質 → 自己や感情の調整を司る
  6. 眼窩前頭皮質 → 同上
  7. 上縦束 → 左右の脳半球の交通を司る
  8. 脳梁 → 同上

です。

ストレスホルモンであるコルチゾールが出にくくなる

マインドフルネスの実践により、ストレスに強くなるということですね。

フローとマインドフルネスは関連する

マインドフルネスはフロー状態とも関係するそうです。フローにも後帯状皮質が関係すると考えられていて、フローから抜けてしまいにくくなるようですね。

参照:チクセントミハイ教授直伝の「フロー」状態を見極めるために必要な6つのコツ

マインドフルネスで禁煙の成功率が2倍

今、実際に禁煙できてますが、マインドフルネスしてるからかなぁ。笑

レジリエンスはマインドフルネスで高められる

精神的回復力などと言われるレジリエンスは内側前頭前野と関わりがあるようです。

内側前頭前野はマインドフルネスが作用する脳部位でもあるし、上記のストレスホルモンの調整なども含め、レジリエンスを高める効果が期待できる可能性があるみたいですね。

参考:レジリエンス(精神的回復力)が高い人の特徴と、一番求められる場面

今後やっていくこと

このように、めちゃくちゃ良いいろんな効果を生み出すマインドフルネス(≒瞑想)なので、引き続き継続していこうと思います。

脳科学的な根拠や効果のイメージが分かってくると、より決意が強くなりますねー。

集中力の向上、感情調整力の向上、自己認識への変化、免疫機能の改善などの効果も期待でき、引き続き研究も進んでいるようですので、インプットも継続的に行いつつ、更にマインドフルネスを極めていきたいと思います。

では、また!

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