知性よりも大事な力があるよという話です。ポジティブ心理学の研究者であるアンジェラ・リー・ダックワース氏がGritなる能力についてプレゼンしているTEDトークやその他記事などからメモしました。
Grit(グリット)の2つの力
「継続は力なり」なんてよく言われますが、継続って大事ですよね。個人的に好きな言葉なんですが、Gritはそれに似ています。
Gritとは辞書的には、「(困難にあってもくじけない)勇気、気概、闘志などと書いてありましたが、Gritの研究者アンジェラ・リー・ダックワース氏によると、
長期的なゴールを決めて、どんな手を使っても、どんなに努力してもそれが実現するまではあきらめないということができる人のこと。諦めるのが楽なときに、Grit を持っている人はやりぬくことができるのです。
ということらしいです。
つまり、「やり抜く力」や「一つのことに集中する力」のことです。
何かを習得するには10,000時間の時間投資が必要という「1万時間の法則」というものがありますが、長い時間努力し続け、何かの習得やその先の成功をつかむためには、継続力、つまり、Gritが必要なわけです。
(ちなみにジョシュ・カウフマン氏によると「1万時間の法則」は誤解だという話もあったりします。→「スキルの習得に10,000時間は必要ない!たった20時間でOKな理由は・・・」)
Grit(やり抜く力)の例
Gritに関する研究の一つで、過酷な軍隊学校を卒業できるかどうかの研究があります。この研究では、知能テスト等よりGritテストの方が予測精度が高いという結果が出たそうです。
つまり、体力テストや知能テストの結果をもって、学校を卒業できるかどうかを予測したときよりも、Gritのテストの結果が良かった(特性が強い)かどうかの方が、より正しく予測できたということです。
Grit(一つのことに集中する力)の例
また、Gritが強いと、色んなもの・ことに手を出さずに一つのことの専門性を高め、その分野において卓越した能力を身につけられるそうです。例えばの例だと、ピアノだけに集中するか、ピアノもギターもバイオリンも練習するかどうか、などですね。
飽きっぽい僕のような人は、Gritが足りないということ何でしょうかね……笑
Gritを引き出す方法
Gritは子供の教育においての研究が進んでいますが、その中で、Gritを育むことはできるのかどうかの研究も盛んです。
その中でわかったことは、Gritは「現在持っている能力」ではなく「これから獲得する能力」を褒められると成長しやすいということ。
「頭の良さ」を褒められるのではなく、「努力」を褒められると良いんだとか。
……と聞くと、一瞬、「結果ではなくプロセスを評価しよう!」的な、よくビジネスの世界でも言われるようなことかーと思いましたが、でも、心理学の研究からも、それは大事であると分かったということかもしれないですね。
仕事の中でも「Grit」を引き出すような人材開発ができていけたらいいなと思いました!
最後に、Grit研究者アンジェラ・リー・ダックワース氏のTEDトークの動画を貼っときます。
では、また!