「生産性高く働くべきだ!」とすごく納得したプレゼンの書き起こしのメモ。2014年7月13日に開催された第19回国際女性 ビジネス会議で、株式会社ワーク・ライフバランスの小室淑恵社長が「人口構造から見るゲー ムチェンジの必要性」という題で行ったプレゼンテーションです。こんにちは、164(@next164)です。
人口ボーナス期や人口オーナス期の話は、非常にロジックが通った話で、短時間勤務や女性活用について、自分の周りにも取り入れていきたいと思える内容でした。
参考:小室淑恵「人口構造から見るゲームチェンジの必要性」 | 日刊読むラジオ
学びになったポイントをメモしておこうと思います。
人口ボーナス期と人口オーナス期
プレゼンでは、時代は変わり少子化一直線の日本が今、向き合わなければならないルールはこれだという話をしてくれているんですが、その根拠となっている一つの考え方が、デービッド・ブルームというハーバード大学の学者が唱えた「人口ボーナス期・オーナス期」でした。
人口ボーナス期
人口ボーナス期というのは「労働力人口がたくさんいて高齢者がちょっとしかいない国の状態」を指すそうです。日本だと1970年代くらいです。
ただ、この人口ボーナス期は一つの国に一度だけしか起こらないものです。なぜなら、国が豊かになってくると子供への教育投資が増え、人件費が上昇し、少子化が起こるからだそうです。なるほど。
人口オーナス期
人口オーナス(onus)期というのは「支えられる側(高齢者)が支える側(労働力人口)より多くなっている国の状態」です。社会保障費が大きくなり、経済が伸び悩む時期になってきます。
※オーナス(onus)・・・負荷、重荷という意味
日本の特徴的な問題
面白かったのは、欧米諸国はみな人口オーナス期に入っているので、「日本の一番の問題は猛スピードで人口オーナス期に入ってしまったこと」という話です。
その原因は、小室淑恵さんによると「少子化対策の失敗」ということです。さらに、少子化対策の失敗の原因は2点あり、それは、
- 長時間労働の改善の失敗
- 待機児童ゼロへの取り組みの失敗
という2点なんだそうです。1によって二人目以降の子供を女性が作れる状況ではなくなり、未来の労働力が減ってしまい、また、2によって現在の労働力(子を産んだ女性)も失ったというわけです。
したがって、人口オーナス期に合った制作やルールに変えていくことで、日本の経済成長を促していこう!そのルールを創る側になりましょう!というプレゼンテーションでした。
残業を減らすと業績が上がる
根拠知識は理解したけど、では、具体的にどうすればいいのか!?という話になるわけですが、、、この点についてもプレゼンテーションの中では言及されていました。
- 男女共に働いた方が良い
- なるべく短時間で働く
- なるべく条件の違う人を揃える
人口ボーナス期(男が働く、長時間働く、同じような人達を集める)の全く逆です。
実際に、小室淑恵さんがコンサルに入っている900社くらいの企業では、「残業を減らすと業績が上がる」そうです。すごいですね。
生産性を高め、短時間勤務を良しとする企業文化を創っていくことや、そのためのインセンティブ等の制度など、いろいろ考えていきたいと思えるプレゼンテーションでした。
では、また!