GEで唯一リーダーシップ研修を任された日本人 田口力さんの『マインドフル・リーダーシップ』読了

人材開発

人材開発の最高峰として有名なGEにおいて、日本人で唯一リーダーシップ研修を任された方の著書を読みました。マインドフルネスについての本だと思っていたので、その面への学びは薄かったですが、結果、人材開発の面でとても勉強になりました。

田口力さんの『マインドフル・リーダーシップ』

元GEクロトンビル・アジアパシフィック プログラム・マネジャー田口力さんは、日本人でただ一人、GEのクロトンビルでリーダーシップ研修にて教鞭をとった人と言われています。

評価点世界一を連続でとったこともあるらしく、間違いなく人材開発において世界レベルのすごい方です。

最近、個人的に「マインドフルネス」に興味のアンテナが立っていたので、そんなすごい方が「マインドフルネス」についての本を書いたのか!と思って読んでみたのですが、内容は「マインドフルネス」を軸にした人材開発の本でした。

それはそれで、仕事に活かせそうなことが沢山あり、かなり学べました!

マインドフル・リーダーシップ “今”に集中するほど、成果が最大化される (中経出版)
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ちなみに1冊めの著書はこちら。これは明日届くので読むのが楽しみです。

世界最高のリーダー育成機関で幹部候補だけに教えられている仕事の基本 (角川書店単行本)
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『マインドフル・リーダーシップ』で学んだこと

本の中で気づきがあった内容を、忘れないようにつらつらとメモ。GEのやり方が沢山書かれていたので、自分の仕事に合わせて取り入れ、役立てていきたいと思います。

マインドフルネスとは

マインドフルネスはさまざまな定義があって、これ!というのが難しいのですが、、、

田口さん曰く、リーダーシップという文脈においては、マインドフルネスとは「意識をその瞬間に集中して新しい物事に気づくこと」と理解してよいとのこと。

どんどん発達しているデジタル・ツールの「しもべ」にならないように!という言葉が印象的でした。

リーダーシップの土台

ピラミッド風の構造で表すと、一番下の土台にマインドフルネス(Mindfulness)があり、その上にセルフ・アウェアネス(Self-awareness; 自己認識)があって、一番上にオーセンティシティ(Authenticity; 本物であること)が重なって、リーダーシップは発揮されるそうです。

マインドフルネス(=目の前のことに全意識を向ける)の重要性とともに、自分を知ることの大事さも良い気づきになりました。

セルフ・アウェアネスは、GEでもかなり重要視されていて、リーダーシップ研修の中でしっかり時間をとるのはもちろん、現CEOのジェフリー・イメルトさんも毎週土曜日の午前中半日を自身の振り返りの時間に充てているそうです。

彼は、「リーダーシップとは、終わりのない自分探しの旅である」と言ってるんだとか。

自分を知る方法としては、転職支援会社やエグゼクティブ・サーチ会社に登録して客観的な自分の評価を見てみたり、自身のコア・バリューをいくつかの質問によって明らかにしたり、ミッションステートメントにまとめてみたりしましょうと書かれてありました。

「知覚」と「判断」は同時には起こらない

情報を取り入れるときはそれに集中し(知覚)、考え、結論を導くときはそれに集中する(判断)ということです。要はマインドフルネスしようということですね。

「今に集中する」は「過去を考えるな」ではない

過去はどうでもよいというわけではなく、過去を振り返るときはちゃんとそこに集中して向き合って振り返り、未来のことを考えるときも集中すべしということでした。

ここはマインドフルネスの考え方として個人的に疑問があった部分なので、そうだよなーと納得。「今」より「集中」するということがマインドフルネスにおいては大事なことなんだなと解釈しました。

コーチングのパラダイム・シフト

最近コーチングのパラダイムが変わってきているようです。

P = C + K」(Performance[業績] = Capacity[能力] + Knowledge[知識])

から、

P = C – I」(Performance[業績] = Capacity[能力] + Interference[妨害])

へとシフトしていて、リーダーは部下に対して、知識を与えるのではなく妨害や邪魔を排除してあげることを考えるべきということです。

では、また!

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