HR(人事)部門の4つの役割と業務に必要な能力・スキルのランキング

人材開発

2012年の調査ではありますが、HR総合調査研究所が「人事のキャリアに関するアンケート調査」というものを実施していて、その結果が参考になったのでメモ。会社のステージによって発生してくる人事課題も違ったりして、未来予測に使える気がしました。こんにちは、164(@next164)です。

人事のキャリアに関するアンケート調査

HR総合調査研究所によって、2012年12月7日から20日の間で行われた調査です。対象は332社(1001名以上82社, 301~1000名97社, 300名以下153社)。

この調査では人事の仕事を「採用」「教育・研修」「人事・労務管理」「人事戦略」「海外人事」の5つに分けていました。

人事の業務別に必要な能力・スキル

それぞれの人事の仕事における、必要な能力・スキルは何かという問いへの回答結果は以下の通り。

※ちなみに余談ですが、能力は先天的(生まれつき)な力で、スキルは後天的なものという定義を聞いたことがあります。

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この結果だと、コミュニケーション能力の必要性が高いです。人相手の仕事だから当たり前の結果ですかね。

また、仕事内容によって求められる能力・スキルがバラバラなのも特徴かと思います。「教育・研修」「人事戦略」だと企画・戦略立案力が強く求められますが、「人事・労務管理」では必要なくて、専門知識の高さがあればいいという結果だったりしてます。確かに。

「人事戦略」のみ経営感覚がとても求められるというのも、分かりますけど、求められるものがバラバラな人事の特徴を表す結果だなと思います。

人事部門の役割

人事部門の役割として4つのうちどれに最も当てはまるかという問いへの回答結果です。

4つの役割(人事部門の機能)とは、

  1. ビジネス戦略のパートナー
  2. 人材管理のエキスパート
  3. 組織・風土変革のエージェント
  4. 従業員のチャンピオン

です。(参考:日本CHO協会とは|日本CHO協会

回答結果はこちら。

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前回の調査では、「人材管理のエキスパート」が半数をしめていたらしいですが、今回は相対的に減ってきています。

個人的に興味深かったのは、従業員数によって役割の認識が多少異なることです。

300名以下の会社だと、「組織・風土変革のエージェント」を担うことが大事であり実態であるけれども、従業員が増えていけばいくほど、「人材管理のエキスパート」としての役割が求められるようになっています。

301〜1000名のときが、1001名以上より少し多めなのは、この規模の会社ステージになったときに、人材管理が課題視されるからだと思います。人数が少ないときは管理が楽ですし、外部から人材管理を求められる水準も低かったりしますからね。

経営と連動して組織や事業発展を行っていく「ビジネス戦略のパートナー」としての役割が、会社が小さい時と1001名以上の規模になった時に多いのも面白い結果だと思います。ただ、なんとなくですが、300名以下の場合は組織・風土変革寄りの戦略パートナーで、1001名以上の場合は人材管理寄りの戦略パートナーの感覚が強い気がします。

会社が大きくなっていくと、戦略パートナーとしての役割が必要とされていくんだな、と学ぶことができました。

今後重要になる人事業務

今度は、今後重要になると思う人事業務はなにかという問いへの回答結果です。

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1位は「人事戦略」(65%)で、2位は「教育・研修」(63%)です。この2つが飛び抜けてますね。人事戦略をしっかり設計し、その戦略にもとづいて中・長期的な視点で人を育てていく重要性を感じているということです。

また、図にはないですが、海外人事の今後の必要性は企業によって大きくことなっていて、1001名以上の会社だと、メーカーは45%が重要と回答しているが、非メーカーは29%にとどまっているみたいです。なるほどー。

まとめ

今の自分の会社と照らし合わせながらこの調査結果をみていくと、非常に参考になりました。人事戦略をしっかり策定した上で、幅広いけれども優先順位をつけながら、業務に取り組んでいかないといけないと改めて思いました。

では、また!

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