「何かを想像すること」と「記憶を思い出すこと」は同じ脳の領域で行われる同プロセスの認知の働きだと言われてきましたが、実はそうではない、という最新の研究結果が発表されたようです。実に興味深い。こんにちは、164(@next164)です。
「想像」と「記憶」の違い
今まで同じプロセスを経る同様の認知の働きだと思われていた、「想像」と「記憶」に対して新しい常識になりえる逆の研究結果が発表されました。
米国ユタ州にあるブリガムヤング大学(BYU)の神経科学チームが、機能的磁気共鳴画像(fMRI)の実験によって明らかにしたようです。
ブリガムヤング大学のMRI研究施設
研究の結果、「想像」が行われる脳の場所が特定され、記憶などの関連したプロセスとは機能的に異なるということが明らかになりました。
『Cognitive Neuroscience』という有名な学術誌に載っているようなので、信頼性も高そうです。
詳しくはこちら↓(一つが取り上げた記事、もう一つが元論文です)
参考:脳は「想像」と「記憶」を区別している:研究結果 « WIRED.jp
参考:Remembering and imagining differentially engag… [Cogn Neurosci. 2014] – PubMed – NCBI
研究結果を見て思ったこと
個人的に、色んな哲学やNLPなど含めた心理学を勉強している中で、脳は「想像」と「現実」の違いを分からないという結論に至っていたので、「想像」の力を磨けば磨くほど、現実に影響を及ぼすこともできると思ってました。つまり、脳に「経験」を積むことができると思っていました。
スポーツ選手のイメージトレーニングもそういうことだと思うんですよね。
ただ、(厳密に言うと違うんですけど)仮に「現実=経験=記憶」だとすると、この研究結果が示すことは、「想像」と「記憶」は異なるので、「想像」では「経験」はカバーできないということで、いわゆる「経験に勝るものはない」ということなんじゃないかと思ったわけです。
経験ってのはやっぱり大事だってことですね。
では、また!