先日、ある勉強会でグロースハック(とグロースハッカー)について学んで興味を持ったので、そのあと自分で調べたことと合わせて整理してみました。すでに流行ってますけど、今後ますます重要な役割を担うようになるんでしょうね、グロースハッカーは。こんにちは、164(@next164)です。
グロースハックとかグロースハッカーって何?
まず、グロースハック(Growth Hack)とは、製品やサービスを利用するユーザー動向データから得た数値やフィードバックなどを解析し、製品・サービス自体の改善を迅速に繰り返し、マーケティングの課題を解決して、その事業の成長を最大化(Growth)させることです。
このグロースハックを実行する人のことをグロースハッカーと言います(ちなみに言葉を初めて使ったのはQualarooのCEOであるショーン・エリス)。
(この人がショーン・エリス(Sean Ellis))
ちなみに、有名なグロースハッカーだと、アメリカ大統領選挙でオバマ氏と戦ったロムニー氏側(共和党側)でWebを使った個人献金調達で大活躍したと言われる、アーロン・ジン氏などがいます。ソーシャルメディアなどを駆使して、1億8000万ドルの献金を集めたらしいです!
・・・ですが、グロースハッカーの詳細定義を考える前に、周辺の知識を整理しておこうと思います。
グロースハッカーの周辺知識
グロースハッカーというキーワードが流行り始めるまでにも、前提となる言葉はいくつもありました。例えば、ハッカー、クラッカー、ギーク、ウィザード、などなど。
ハッカー(hacker)とは
主にコンピュータや電気回路一般について常人より深い技術的知識を持ち、その知識を利用して技術的な課題をクリア(なかったことに)する人々のこと。
ハッカーはこの定義どおり、善悪のニュアンスはない言葉です。
クラッカー(cracker)とは
コンピュータネットワークに不正に侵入したり、破壊・改ざんなどの悪意を持った行為、すなわちクラッキング(悪意を持ったハッキング)を行う者のこと。
クラッカーは簡単に言うと悪いヤツですw
ギーク(geek)とは
コンピュータやインターネット技術に時間を費やし、深い知識を有する者が「ギーク」と呼ばれるようになった。
昔は良い意味では使われなかったみたいですが、最近は(コンピュータ系などの)技術オタクという意味合いに近く、良い意味で使われています。
ウィザード(wizard)とは
コンピュータシステムに関わる高い問題解決能力を有する人。コンピュータシステムに関わる熟練者のこと。
簡単に言うとハッカーの俗語で、また、クラッカーとは区別されているので、良い意味で使われている言葉です。なんかカッコイイですね、ウィザード(魔法使い)。
グロースハッカーとは?求められるスキルは?
では、グロースハックを担うグロースハッカーの定義や求められるスキルなどをまとめてみます。まだ新しい概念なので定まりきれてない感はありましたけど・・・。
グロースハッカーの定義:
プロダクト(製品)やサービスの成長(グロース)のために、ユーザー獲得や流入、離脱、継続率などのデータを測定し、改善を実行する人。マーケティング視点から仮説を立案し、かつ、自らコードを書いて検証を行うことができる。
つまり、
- データを継続的に測定する
- 仮説立案からの検証を繰り返して行う
- 開発・集計・分析を自ら行う
というあたりがグロースハッカーのキーワードになりそうです。
「非現実的な成長率を実現する成長請負人」と言われてたりしますし、グロースハッカーは今後さらに重要視されてくるんだろうと思います。
グロースハックの事例
FacebookやTwitterもグロースハッカー達が事業を成長させてきた事例としてよく聞きますし、日本だとクックパッドも有名です。
最近ですが、イラスト投稿SNSのpixiv(ピクシブ)をサービスとするピクシブ株式会社の片桐社長が自社事例を細かく語っていたので(正確には語っていた講演の書き起こし記事です)、それを見てもらったらイメージがつくと思います。僕も勉強になりました。
なんと月間34億PV、新規会員登録数は1日1万人らしいです!
pixiv片桐代表が明かす、驚異のグロースハック術 | ログミー[o_O]
わかりやすい参考事例
他分野への応用イメージ
上記のようなことを調べていて、グロースハッカーの特徴を活用して、Web以外の分野でも応用出来そうだなと思いました。例えば、僕であれば本業の人材育成・採用など。
採用において
例えば、エントリーしてくれた学生の「大学名・学部・部活動・趣味・興味」などをデータ分析して、かつ、ソーシャルメディアのデータと統合して、その一人ひとりの特徴をつかみ、採用活動のカスタマイズにつなげたりできるなーと思ったわけです。
もっとピンポイントでグロースハック的に言うと、自分たちが欲しい属性の学生のエントリー数を増加させるために、すでに登録してくれている学生のデータを細かく分析したり、もっと一般的な学生データを解析して、仮説を立てて、そんな学生がいそうなマーケットに募集広告を投下するなどなど(なのかな、合ってるかな?)。
今後、採用活動市場ではますます「個別カスタマイズ」ということがキーワードな気がするので、グロースハッカーが必要になってきそう。博報堂は個別化の逆の「博報堂の「平均博報堂社員」がおもしろい。逆転の発想だなー。」で書いたような試みをやってましたけど。笑
研修において
動画なり音声なり、アンケート以外のデータをもっと取らないと、データ分析どころじゃないという感じがします。研修の世界はリアルがほとんどなので、データが取りにくい・・・。
研修に参加するまでの段階においてWebなどをうまく使って情報を集め、それらのデータを活かして、研修内容にフィードバックさせるなどしたら良いかもしれないなー、と考えてみたり。今後の検討課題です。でも、活用したい。
まとめ
最近流行りのグロースハック/ハッカーですが、異業界・異分野だとアンテナをたたまずピンと立てて、ちゃんとキャッチアップしていこうと思います。なぜならデータドリブンの考え方って好きだし、大切だと思うからです。自分も人材育成の分野に、なんとかこの発想を持ち込んでいきたいなと思いましたー。
では、また!