日本企業のエンゲージメントやモチベーションに関する本を読んだのでメモ。気持ちいいくらい日本企業と日本人の働き方を一刀両断されているので参考になりました。笑
働き方改革がトレンドの今、自分の会社でも考えていかないといけないなーと思います。
日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?
というタイトルの本です。かなり踏み込んだタイトルだ。笑
著者はロッシェル・カップさん。人事管理を専門にする経営コンサルタントで、日本での勤務経験を活かし、海外進出の支援や海外拠点のさポートなど、日本企業へのコンサルティング活動を行っているそうです。
本を読んでのメモを以下に。
エンゲージメント
エンゲージメント(愛着心)とは、社員の組織への貢献意識やモチベーションの高さを意味する言葉で、これが高いということは、離職率が低い、仕事へのやる気が非常に高い、熱心な営業と顧客サービスを提供する、などにつながるそうです。
良いことばっかりなので、人材マネジメントの世界ではずっと注目されていますね。
本の中では、モチベーションの強化されたものがエンゲージメントと書かれてあったと記憶しています。
筆者は、これらのキーワードを中心に、時代の変化にフォローアップできていない伝統的な日本式マネジメントを事実・データをもとに厳しく批判し、正社員というコンセプトを放棄しようと提言している本だと感じました。
日本式マネジメントの最も優れた社員の能力開発と企業の知識蓄積という面を保持しつつ、柔軟性を取り入れるべきという主張でしたねー。
日本の社員のエンゲージメントレベル
衝撃だったデータは、日本のエンゲージメントレベルは最低ランクということ(以下の表は、ある一つの調査結果)。
世界平均と比較してももちろん、アジア太平洋地域と比べても低いようです。
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高い
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ある程度高い
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低い
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非常に低い
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日本
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8%
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26%
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32%
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34%
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世界平均
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22
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39
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23
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16
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アジア太平洋地域
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21
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40
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24
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15
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北米
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27
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38
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19
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15
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「肯定的感情表現の抑制」という、よく言うと謙虚さが強いという国民的傾向はあるとしても、この結果はその要因だけでは済まされないということです。
では、このエンゲージメントを向上させるためにどうしたらいいんだ?という問いが自然に生まれてくるのですが、そこについても書かれてありました。
エンゲージメント向上のために
筆者としては、マズロー欲求段階説を引き合いに出し、その中でも所属・承認・自己実現の欲求(上層レベルのモチベーション向上の要因)を満足させることが重要だと言っていました。
- 基本的にニーズを満たす職場環境があること
- 意思決定のプロセスに社員が関与できること
- 自分が自主性をもって行動できると感じること
- 社員の行動と組織の利益となる成果の間に、直接的関連性があること
この4つは納得感がありました。
社会評論家のダニエル・ピンクさんの有名な本『モチベーション3.0』(金銭的報酬(外発的動機づけ)よりも、精神的報酬(内発的動機づけ)の方が大切であることを立証した本)にも、モチベーション向上のためには以下の3つが必要だと言われていました。
- 自主性
- 成長
- 目的
ロッシェル・カップさんが提唱する4つとかなり重なると思います。内発的動機づけが大切だということを言っているんだろうなと勝手に納得していました。
ダニエル・ピンクの有名なTED Talkを貼っておきます。モチベーション3.0について話しているやつです。
まとめ
読了後、確かになーと感じる部分も多くあったので、自分の会社や部門についても、エンゲージメントとモチベーションという観点で振り返りたいと思いました。
自分で考えろという話ではありますが、、、エンゲージメント向上の方法について、もう少し具体的なアイデアが沢山書いてあればより嬉しかったなーと、ちょっと思ったりはしました。
結局は、得た情報や示唆をもとに、それぞれの会社にあった具体的な向上策にどう落とし込んでいけるかが勝負ですね。
でも、働き方改革が叫ばれる今の時代に読んでよかった、参考情報にしたいと思う本です。
社内でしかるべき人達に共有しよう。
では、また!