GE、9ブロックやめるってよ。その理由と次の評価制度(人事制度)へ

組織開発

いろんな会社がマネおよび参考にしてきたGEの有名な評価制度「9ブロック」ですが、なんと2016年末までにそのやり方をやめるそうです。びっくりしたと同時にやっぱGEすげーなーと感心したのでメモ。

GEの人材育成

GEでは年間に10億ドル以上を教育研修に費やしているらしいですが、それらの人材戦略のポイントは以下の3つだそうです。

  1. Growth Values
  2. 学習する文化とリーダー育成メカニズム
  3. セッションC

Growth Values

GEのGrowth ValuesはGEのすべての社員の人事評価の指標となっている「社員へ期待する行動であり文化」のことです。

5つのバリューは以下のとおり。

  1. 外部志向(External focus)
  2. 明確でわかりやすい思考(Clear thinker)
  3. 想像力と勇気(Imagination & courage)
  4. 包容力(Inclusiveness)
  5. 専門性(Expertise)

学習する文化とリーダー育成メカニズム

リーダーを早期育成するリーダーシップ・プログラムだけではなく、「ストレッチ・アサインメント」や「クロスファンクションやグローバルでの経験」、「リーダーシップトレーニング」を通じ、幅広くリーダーを育成するメカニズムを構築しています。

だそうです。

セッションC

GEのセッションCとは人事制度です。年に1回の人材・組織レビューのことで、上記のGrowth Valuesなどについて評価することにより、優秀な社員を埋もれさせることなく経営に生かすことができているんだとか。

毎年、世界中にいる30万人のGE社員に対して行うそうです。すごーい。

この人事制度の中で、「9ブロック」という評価の仕組み(ツール、制度)が設けられており、いろんな企業から参考にされていたわけですね。

日本GEの人事評価制度「9ブロック」導入のコツ
参考

うちの会社でもバリューと業績の2軸にした制度に変えていきたいなーと考えていたところでした。

GE、9ブロックやめるってよ

そんな中、週刊ダイヤモンドの2015年5月2日・9日合併号の特集が人事系だったので読んでたら、GEが9ブロックをやめるということがさらっと書かれてありました。

2016年末までには完全に終わらせるそうで、読んだときは「えっ!そうなの!?」とびっくりしました。

理由は、スピード感。つまり、ベンチマークしているGoogleやFacebookなどの企業の硬直化されていない評価制度のスピード感に置いていかれてはならないという危機感だそうです。

すでにアメリカ、イタリア、ブラジルでは試しに切り替えを進めていて、「9ブロック」の枠の中に当てはめていく話し合いをもうけることは止め、現場の業務の中でリアルタイムに上司部下の対話の中で評価を決めていくものになっているようです。

個人的な感想は、「アナログで難易度高そう、評価者含む社員の教育がもっと必要そうで大変だな―、だけど、スピードは一番早いんだろうな―」でした。

GEほどの大きな会社が、こういう変化にチャレンジするというのはすごいと素直に思いましたね。

この「GE9ブロック事件!?」の動きは、今後の参考にするためにも情報をキャッチアップしていきたいと思います。

週刊ダイヤモンド 2015年5/02・5/09合併号 [雑誌]
B00WLUHS1Q

では、また!

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