人事とITの今までと今後。人に残された領域とは?(リクルートの機関誌「Works」より)

リクルートワークス研究所が毎月発行している人材マネジメント系の機関誌「Works」ですが、毎回勉強になるのでダウンロードして読んでいます。今回は「人事とIT」というテーマでおもしろかったのでメモ。こんにちは、164(@next164)です。

企業とIT投資

日本企業のITに対する投資は1%だが、米国企業だと平均4%という調査があります。

これは(特に中堅企業以下で)、日本はIT投資およびITリテラシーが低いことを示唆する結果で、「カスタマイズの日本」と「標準化・汎用化の米国」の差であり、「現状維持の日本」と「未来志向の米国」の差でもあるようです。

属人的で、個別カスタマイズしすぎ

もう長期雇用前提ではなくなってきているのにもかかわらず、日本企業のIT投資は会社の制度や業務フローなどに合わせて、かなりカスタマイズをすることが多いというデータがあるそうです。

それにより、外部環境の変化に柔軟に対応することが難しく、変更や修正に手間と時間がかかり、費用も大きいという状況になります。

一方米国企業では、労働流動性が高いため、誰でも簡単に使えることが前提でシステム設計が行われるため、標準化・汎用化に繋がっているというわけです。

ちなみに、IT投資の目的として、ある調査では、日本企業は約半数(48.2%)が「業務効率化/コスト削減」を挙げるのに対して、米国企業では「ITによる製品/サービス開発 強化」(41.0%)や「ITを活用した ビジネスモデル変革」(28.8%)などのようで、大きな違いがありました。

また、米国では7割を超えるCIO(最高情報責任者)を設置する企業が、日本では2%しかいない、、、というのも大きな違いだなーと思いました。

ポジション(組織体制)には、重要だと感じている意志が込められますからね。

KKDではなく、KDD

現在もすでにそうですが、グローバルでの戦いが求められる時代において、多様性・複雑性への対応というのは、人事にとってだけでなく企業として(国として)のレベルで考えていかないといけない課題ですが、日本企業のKKDでは今後やってけないよという話です。

KKDとは、勘・経験・度胸のこと。

昔から言われている言葉ですが、大きく時代が変わっていく中では、過去に囚われ、勘と経験に頼っていてはダメだよ!ということですね。

そして、今後は、勘や経験を補完するものとして、ITやビッグデータを活用した、KDD(Knowledge Discovery in Databases)を新たに持つ必要がありそうです。

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(出典:リクルートワークス研究所「Works」125号 p7)

IT化の先には・・・

今回のWorksの記事では、IT化してもどう活用できるんだろう?という疑問にも答えてくれていました。

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(出典:リクルートワークス研究所「Works」125号 p9)

全部気になりますが、IT×「採用」「タレントマネジメント」「教育研修」などは、今のポジションで特に関わりが大きいので気になりますねー。

まずは現状のIT活用状況の把握・整理と、今後どうしていくかを早く検討したい気分です。

自動化と自在化

面白かったのは、自動化と自在化の話です。

テクノロジーの発展により、産業革命時代の、やりたくないことを機械にやってもらう「自動化」はすでに終わり、今後は、やりたいことを技術が支援する「自在化」の時代がくるということです。

また、自在化には、

  • 「超身体」・・・技術を活用することで、人の能力を拡張すること
  • 「脱身体」・・・技術を活用することで、身体性と時間の制限を超えること

という要素があるそうです。こういう話はやっぱりワクワクしますね。個人的に。

人がやるべき領域はどこか

このような来るべき時代において重要なのは、ITと人がうまく融合して成果を出していくことですが、重複しないように、また、それぞれが得意を活かすために、ある問いを持つことが大事なんだろうなと感じました。

「人に残された(人がやるべき)領域は何か?」

人間のホスピタリティなど、人でなくてはならない領域と、IT(機械)に任せる領域とをしっかり区別して、目的のために一番適した役割分担をすべきだということですね。

ちょっとズレますが、人事としては、例えばeラーニングを導入したときに、リアルな場での教育研修が完全にeラーニング化すべきか、リアルと組み合わせるべきかどうかなど、どこがITでどこが人(リアル)なのかを真剣に考えることなどは重要なんだろうなーと。

常にこの問いを頭におき、考え続けていきたいと思います。

では、また!