少し古い記事ですが、インテリジェンスHITO総合研究所の調査・提言がとても学びになったのでメモ。「TM(タレントマネジメント)2.0への進化に向けて」という話でした。今までのやり方に囚われず、未来洞察をもって進めていかねば。
HRMとタレントマネジメント
Human Resource Management(人的資源管理、人事労務管理)の仕事が変わってきています。採用・教育や異動、給与計算などのただ量をこなせばよかった時代から、現代のようなVUCA(不安定、不確実、複雑、曖昧)な時代には、企業の戦略やゴールと結びつくような「質」が問われてきているそうです。
下記のタレントマネジメントの概念図には、そんな時代において人事部門が求められる「経営の質を高める」という役割を果たすための手段がまとめられていました。
(出典:インテリジェンスHITO総合研究所)
これすごく分かりやすいです。まだまだできてないことがたくさんあるなぁ……。
日本と欧米の2つのマネジメントの交差
おもしろいなーと思って読んだ部分ですが、2つのマネジメントの話です。
「ポテンシャル人材マネジメント」と「短期パフォーマンス至上人材マネジメント」の2つなのですが、前者がもともと日本でよく取り組まれていたもので、後者が欧米に多かったみたいなのですが、最近は逆になってきているという話です。
リーマン・ショック以降、アメリカでは「才能はすべての社員にある」という考え方のもと、エリート層のみを対象とするやり方を変えてきているそうです。
日本はもともと全社員を対象に「適材適所」で、人間力なども含め配置や育成をちゃんとやってきたのに、短期的パフォーマンス貢献を優先した次世代候補を作ることにやっきになっているという指摘がされていました。
自分も選抜型の次世代幹部育成などに最近頭が向いていたので、ハッとさせられました。全体視点ももってタレントマネジメントを考えていかねばと思います。
タレントマネジメント2.0とは
これまでのタレントマネジメントを1.0とすると、今後必要なタレントマネジメント2.0とはこのような違いがあるということでした。
タレントマネジメント1.0は、過去から現在の能力重視。タレントマネジメント2.0は、将来価値を高める「フォーサイト」・「ソーシャル」・「グローバル」視点重視ということ。
※フォーサイト=未来洞察
短期のパフォーマンスにとらわれすぎず、未来をつくっていくための「ポテンシャル人材マネジメント」を行うためには、タレントマネジメント2.0を行っていくべきという提言でした。
なかなか難しいとは思うけど、おっしゃるとおりだよなーと感じました。今までの先人のやり方を真似しすぎるのではなく、先を見越して人材と企業を成長させていきたいと思います。
参考:TM(タレントマネジメント)2.0への進化に向けて | インテリジェンスHITO総合研究所
では、また!